2009年カンリガルポ学術登山隊計画書(CMAへ提出した登山許可申請) |
2009年崗日嗄布山群合同学術登山隊計画
申請書
神戸大学山岳部・山岳会、中国地質大学(武漢)
神戸大学山岳会は1986年、チベットとブータンとの国境近くのクーラカンリ峰の初登頂に成功し、さらに、88年には中国地質大学(武漢)山岳部と神戸大学山岳部との合同で、四川省の雀児山(チェルー山)初登頂に成功しました。さらにインド、ビルマ国境に近い崗日嗄布山群の最高峰若尼峰(ルオニイ峰)初登頂を計画し、2002年に同山群へ偵察隊を派遣し、2003年にはチベット登山学校の生徒と拉古村民の協力を得て、若尼峰の登頂を試みましたが、長期間の悪天のために登頂を断念しました。
この山群は長らく外国人の立ち入りが制限されていたため、この地域に存在する高峰のすべてが未踏峰であり、地理的にも未知の部分が多く、たいへん魅力的な地域です。その後、この崗日嗄布山群の研究をさらにすすめると、若尼峰と同程度の高峰が他にもあることがわかりました。2007年10月から11月には、再度目標のピークを確定するために中国地質大学(武漢)と合同で偵察隊を派遣しました。その結果、若尼峰の北西にあるKG-2(Kangri Garpo no.2;仮称)を登山目標のピークに定め準備を続けてきました。
そこでこのたび、神戸大学山岳部・山岳会は中国地質大学(武漢)と合同で、2009年秋にKG-2の初登頂を目指す登山隊を送る計画を決定しました。
この登山計画を中国地質大学(武漢)と合同で行うことを通して、日中友好をより一層深めることができれば嬉しく思います。
本計画に格別のご支援を賜りますようよろしくお願いします。
2008年11月8日
合同学術登山隊実行委員長 教授 山形裕士
神戸大学山岳部部長 教授 乙藤洋一郎
神戸大学山岳会会長 井上達男
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計画概要
1. 隊の名称
神戸大学・中国地質大学(武漢)崗日嗄布山群合同学術登山隊
2. 目的
① 崗日嗄布山群のKG-2峰(6708m(6650m,推定高度);29°12′N、E96°41′E付近)の登頂
② 周辺の氷河、地形などの学術調査
3. 期間
2009年10月上旬―11月下旬 約50日
4. 行動予定
日本-武漢-拉薩(飛行機)
拉薩-然烏-拉古(車)
拉古-BC(29°13′N、96°49′E付近)
登山活動(約40日)
拉古-然烏-拉薩(車)
拉薩-武漢-日本(飛行機)
5. 隊の構成
(日本側) 隊長 井上達男(62歳 予定) 神戸大学山岳会長
1976年 カラコルム シェルピカンリ峰(7380m)初登頂
隊員 8名(隊員確定-2009/9/3)
(中国側) 隊長 董 范 (49歳) 中国地質大学(武漢)体育部教授
隊員 8名(現在選考中)
合計 16人
(隊員については今後多少の変更があることをお含み下さい)
6.実行委員会本部
実行委員長 神戸大学大学院農学研究科 教授 山形裕士
〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1
神戸大学大学院農学研究科生物化学研究室山形研究室
電話・ファックス 078‐803-5875
電子メール yamagata@kobe-u.ac.jp
登山計画書(2009/9/3更新)のpdfはこちら⇒
☆ KG-2 6650m 阿扎氷河・三姉妹峰の中央峰 |
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KG-2 6708m(6650m、推定)
- 2007年偵察隊撮影
- 左スカイライン登頂ル-トを求める予定
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KG-2 6708m(6650m,推定)
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↑写真をクリックすると拡大します
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KG-2 6708m(6650m,推定)
(三姉妹峰の中央峰)
20009年登山隊計画ル-ト
阿扎氷河(Ata Glacier)周辺の山々
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