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第107回例会 @朝日連峰縦走

報告者:坂本亨(文)、
小谷辰雄・田中信行(写真)

参加者:小谷辰雄、高田和三、田中信行、坂本亨    以上4

日 程:2007108日(月)〜11日(木)


  概要

縦走中の天候はほぼ曇、高い稜線部はおおむね霧に隠れていました。こんなわけで期待した眺望は得られずでしたが、幸いひどい雨に遭うこともなく朝日連峰主脈の縦走が完遂できました。登山路はよく整備されていて歩きやすく、縦走路の要所にある避難小屋は新しく清潔快適でした。連日10時間のアルバイトは平均年齢67歳のシニアパーティには苛酷でしたが、周辺の緑・黄・紅葉を楽しみながらの縦走ができました。

まず今回の朝日連峰主脈縦走コースの概念図を示します。図の下部から上部へ向って茶色のルートを歩きました。赤印の小屋に宿泊しました。麓の朝日鉱泉は食事付きですが、他は避難小屋でいずれも自炊で、素泊まり1500円です。



 天候が悪かった上、3台のカメラのうち2台が電池切れとなってしまい、欲しいポイントでの写真がそろっていない不満はありますが、そのあたりはご勘弁願って、縦走路の雰囲気を味わっていただければ幸いです。

  行動記録

108 (雨のち曇)自宅→大宮駅→山形駅→左沢駅→朝日鉱泉(泊)


小谷(ベッタさん)、高田(ワゾウさん)、田中(信さん)の関西組3人に、長野からの坂本は、大宮駅で山形新幹線列車内にて合流。山形で左沢線に乗り換え終点左沢着。タクシーで「朝日鉱泉ナチュラリストの家」まで入る。宿泊客はわれわれのみだが、この3連休土日は満員だったらしい。源泉19度の鉱泉は有馬温泉ほど赤くはない塩化物泉で、数名が浸かれる程度のこぢんまりした風呂である。


10月9日(曇時々小雨) 朝日鉱泉→鳥原山→小朝日岳→大朝日小屋(泊)

大朝日岳(1870m)まで高度差1300m、最も長くてしんどいコースを選んでしまったが、あきらめて登るほかない。古寺鉱泉からのコースの方がお勧めです。


 1.朝日鉱泉から高度700mの登り、雨もよいのなか鳥原湿原に到着。鳥原小屋もすぐ傍に見える。鳥原山(1430m)まではあと一登りだ。



↑ 2.小朝日岳(1647m)からはるか西方を望むと、今までガスに隠れていた主峰大朝日岳の山頂が初めて姿を現す。右肩鞍部に大朝日小屋がスカイラインにちょこんと飛び出して見える。まだまだ遠い。これから大朝日岳との鞍部熊越まで170mの急な下りが待っている。



↑ 3.大朝日岳が近づいてきた。手前は大朝日小屋目指して登る信さん。がんばれ。



↑ 4.振り返ると錦秋の向こうに聳える小朝日岳も遠くなった。小屋はもう近いぞ。


 小屋番のおじさんににっこり迎えられ一安心。夕食は食料担当ベッタさん推薦のうまいワンタンに一同大満足。今夜の宿泊客は15名弱で実にゆったり。


10月10日
(曇・霧) 大朝日岳山頂往復。大朝日小屋→中岳→西朝日岳→竜門山→寒江山→三方境→狐穴小屋(泊)

本日は小屋を目前にしながらうっかりルートを間違えてしまった。反省。



↑ 5.大朝日岳山頂(合成写真)。縦走前に大朝日岳を往復するも霧で何も見えず。



↑ 6.大朝日小屋から霧の中を朝日連峰主脈縦走へ向う。



↑ 7.中岳(1812m)、西朝日岳(1814m)、竜門山(1688m)と高低の少ない縦走路を歩き、高度約1600mの竜門小屋で昼食。付近の紅葉がすばらしい。




このあと寒江山(1695m)、北寒江山、三方境を経て狐穴小屋まで3時間ほどの行程を、あろうことか北寒江山より三面コースに入ってしまう。この道草で2時間ほどロスしてしまった。

今夜はわれわれだけで小屋を独占。夜中にトイレに立つと満天の星空であった。

10月11日 (曇・霧)狐穴小屋→以東岳→オツボ峰→大鳥池→泡滝ダム→鶴岡(泊)

最終日、朝日連峰北の重鎮以東岳(1771m)を越えて、巨大魚タキタロウ伝説で名高い大鳥池(966m)へ一気に下り、さらにタクシーの待つ泡滝ダムまでの予定。



 8.狐穴小屋を発つ。昨夜の星空はどこへ行ってしまったのか薄霧が漂う。



↑ 9.小屋より来し方三方境方面を望む。笹の緑、黄色の草紅葉をベースに島のように紅葉が点在して美しい。



↑ 10.さあ!これから以東岳への登りが始まる。気持ちのよい草紅葉の中を行く。



↑ 11.以東岳山頂(合成写真)もやはり霧の中。晴れていれば南の重鎮大朝日岳まで見えるはずだ。もちろん、鳥海山、月山、飯豊連峰も。



↑ 12.路傍に咲くオヤマリンドウ。縦走中に出会った唯一完全な姿の花だった。



↑ 13.以東岳の下り、三角峰(1520m)の紅葉をバックに大休止。



↑ 14.周囲の斜面は何処もカラフルに色付いている。



↑ 15.大鳥池が初めて見えた。あそこまで450mほどの下りだ。池から泡滝ダムまでさらに3時間かかる。


無事下山。タクシーで鶴岡市海沿いの湯野浜温泉の民宿しらはま屋に向う。山上と違い天候は快晴。ゆっくり湯につかり、新鮮な海の幸とおいしい焼酎に一同大満足。明日からの谷川岳例会山行への下準備ができました。


資料